世界中のあらゆる民族が植物を「輪」にしてきた
「朝ごはんを思い出して見てください。ご飯は植物、味噌は植物、納豆植物、お椀も植物、お箸も植物、テーブル植物、椅子も植物、畳やフローリングも植物でしょ。僕らは本当に植物に囲まれて生活しているんです」
植物探検家、二名良日さんによる「木綿の草輪ワークショップ 」を開催しました。12月、コットンの畑が一通り収穫を終え、枯れ始める頃合いを見計らって。二名さんのワークショップでは、役割を終えた植物にもう一度命を吹き込みます。
皆が黙々とリース作りの作業をする中、ラジオを聞いているかのように二名さんの楽しいトークが続く。「アラブの王女を富士の樹海に案内したときにね」「シルクロードで鷲にぶつかったときにね」スケールの大きい話もまるで普段の日の出来事のように軽やかだ。


朝、畑で採取した枯れたコットンの枝や、開ききらなかった実を材料に、皆黙々とリースを縛り上げて行く。二名さんのリースは、枯れてしまった植物や、あとは堆肥にかえるだけの部分をできるだけ使う。ガサゴソと茂みに入って行き「良いツルがありましたよ」と材料を見つけて来る。二名さんの目にはそこら中に宝物が落ちているように見えているのだと思う。
一つのつの輪の中に枝、葉、蕾、種と、植物の一生が詰まる。飾りというより、これは標本のようなイメージだと言う。そこには植物が持つ種の力強さが宿る。世界中を旅して回った時に、様々な民族が植物の輪を作っていたという。人間は古来より儀式的な意味や、敬意を込めて植物の輪を作って来たようだ。
「輪」にすることで、どっさりと準備した材料が、吸い込まれるようにリースに材料が詰め込まれていく。出来上がったリースは手に持つとずっしりと重く力強く、根源的な美しさを放つ。

— — — 2023/12Cotton by STUDIO MOMENWorkshop by Yoshihi Futana